猛暑の中、沢山のご来場者をお迎えすることができました。ありがとうございました。
7月の番町寄席はタイトル通り、二つ目とは思えない貫禄の桂伸三さんが、前座三人衆を伴っての明るく元気そして、爽やかな演芸会をおおくりしました。
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先ず、トップバッターで登場したのが、春雨や晴太さん。
演目は「八問答」
古典落語の演目の一つで「八問遁甲(はちもんとんこう)」というはなしを初代桂春団治が改作したものとのことです。
世の中のことすべてに八の数字が絡むという 知ったかぶりの男と、それを聞く男との会話。歯切れもテンポもよく開口一番にピッタリなお噺でした。
続いては、桂竹もんさんが登場!
演目は、「新聞記事」
こちらも古典落語の演目の一つだそうです。隠居の駄洒落噺の”オチが見事!”と感心した男が、早速真似をして誰かに話してみようと思うが、早とちりなため、上手く話が進めらない。挙句の果てにオチを相手に言われてしまい…
元気いっぱいの竹もんさんにピッタリなお噺でした。
…とここで通常なら桂伸しんさんが登場するのが順序というものですが、驚いたことに桂伸三さんが3番バッターとして高座に上がりました。
演目は、「悋気の独楽(りんきのこま)」
女性の悋気(嫉妬)をテーマにしていて内容も面白く、お色気もタップリなお噺です。
いつもながら、伸三さんのグイッと客席を引き付ける魅力に感嘆いたします。あっという間にスイッチが入る感じです。小僧さんが饅頭を食べるシーンでは客席が静まり返り、みなが伸三さんの口元に魅入っているようでした。また、ジェラシーが燃え上がる女将さんの表情には、背筋がゾクッとさせられました。
そして、やり難そうに登場したのは、トリを努める桂伸しんさん。
演目は、「だくだく」
伸三さんの後という事で困りながら話し始めた初々しい姿が微笑ましい伸しんさんです。こちらも古典落語の演目の一つで家財を一切持たぬ男とその長屋に入り込んだ泥棒のとぼけた洒落っ気たっぷりのお噺。明るく陽気な高座でした。